こんにちは!
不登校から生きる力を育むコーチ 柴野あさぎです。
子どもが学校に行けなくなった時、自分(親)の気持ちが優先して、上手く寄り添うことができませんでした。
この記事では、私が不登校の子どもと過ごして分かった親の対応方法についてまとめました。
今は焦ってもしょうがないし、悪い対応も分かったので、だいぶ心がラクになってきました。
不登校で何だか苦しい方のココロが少しでもラクになったら嬉しいです。
【小学生の不登校】行きたくない要因は複合的で分かりにくい!
2021年時点で、小中学生の不登校は19万人にのぼると言います。
不登校の要因は一つだけではないので、分かりづらく問題解決が長引いてしまうのもあると思います。
しかも子どもは言語化能力が低いため、困りごとを上手く伝える事ができません。
もしかしたら、困っていても把握できていない可能性もあります。
だから、どうして学校へ行けないの?と追い詰めるのはNGなんです。むしろ逆効果でした。
まずは話を聞く事が大前提!親の気持ちを押し付けない
子どもに「学校に行きたくない」と言われた時は、そのまま受け止めます。
「そうなんだね。学校に行きたくない気持ちなんだね。」
「伝えてくれてありがとう。」
そして、学校を休むかどうかは本人に決めてもらいます。
「大丈夫だよ!がんばっていこうよ!」と言った日には、部屋に閉じこもってしまいます…。
本人はとても辛いし、何かモヤモヤしたものを抱えているんですよね。
「もし学校で困っている事があれば教えてね。」などやりとりしました。
親子でコミュニケーション!要因を探っていこう
我が家の場合兄と妹がそれぞれ不登校になりました。
今回は妹のケースです。
妹(小学生)が不登校になった要因は複数ありました。
学校をお休みして、家でコミュニケーションを取るようになり、何が要因なのかよく分かってきました。
- 兄が家にいて自由なのでずるい
- 算数についていけない
- コロナで何かと不自由
- クラスに気の合う友達が少ない
- 目が悪くて黒板が見えない
- 眠たくて朝起きられない
- 考え方がネガティブだった
不登校の要因は、子どもによってそれぞれだと思います。
最初のうちは、私が学校に行かせようとするため、話にならなかったです…。
話を傾聴することによって、だんだん本音を伝えてくれるようになりました。
困っている事が分かれば、それがどうやったら解決できるのか一緒に考えていきます。
一つ課題をクリアすると次の課題が発覚し、安定するまでに1年と少し時間がかかりました。
【小学生の不登校体験談】1年半過ごして分かった親ができる9つの対応方法!
こどもが家で過ごす時間が増えると、どんな風に対応したらよいか悩みますよね。
不登校関係の本を読み漁り、復学支援を利用した結果、対応方法はほぼ共通していると気づきました。
ここでは、私が実際に子どもと接する時に意識した9つの対応方法をまとめました。
子どもの話を傾聴する【ありのままを受け止める】
子どもの話にはまず耳を傾けて、気持ちを受け入れてあげます。
「〇〇はそう思ったんだね。」
親の正論やアドバイスは不要なんです。
ネガティブな意見もそのまま受け止めます。
そのまま学校を休むことになった場合は、「今日は家のスケジュールをたてよう」という流れになりました。
プロセスを褒める
プロセスとは結果までの過程のことです。
過程をちゃんと褒めてあげれば、「お母さんはがんばったところも見てくれる!」と自信につながります。
娘は算数や習字が苦手で学校に行きたがりませんでした。
しかし、家で一緒に算数や習字に挑戦し、「30点でも下手くそでも取り組めたことがすごい!」
と苦手な事に挑戦したことを褒めました。
結果じゃなく過程を大切にすれば、他人と比較して落ち込まなくてもすみます。
少しずつですが、メンタル面でも強くなっているように感じます。
家を安心できる場所にする
心と体をしっかり休ませるには、安心できる場所が必要です。
学校の話やこれからの話は、本人から話題をふってくるのを待つのが理想です。
息子の場合は朝から腹痛があって、昼間まで布団で過ごしていました。
体調が落ち着くまで待てばよかったのですが、何回も体調を確認してしまいました。
これが本人にはプレッシャーだったようで、結局症状が長引く羽目に…。
回復するまでは、しっかりお休み!という時間が必要でした。
意見を尊重する【自己決定が大事!】
子どもの意見を尊重することで、本音を話してくれるようになります。
親が毎回口出ししたり、反対意見をすると、子どもは本音を言い出しづらくなってしまいます。
娘も意見が違うと怒られるのではないかと思い、沈黙が続いてしまうことがよくありました。
私も最後まで話を聞かないことがあったので反省!
傾聴することで、娘も本音をしっかり話せるようになってきました。
本では「めしてい(命令・指示・提案)をやめる」も参考になりました。
子どもが意見を言う前に指示したり、提案をすると、自分で考える力がなくなってしまいます。
自分で決めたことじゃないと、成功したとしても充実感がないのだそうです。
だから失敗する、よくないと分かっていても、子どもの意思を尊重させた方がよいです。
親は成功した時も失敗した時もプロセスを認めるのは変わりません。
自分で選んだことだから、どんな結果でも受け入れる、そんな心の土台を作っていけたらいいと思います。
生活習慣を整える【ルールを決める】
生活習慣を整えることは、本人のためにも、家族のためにも重要です。
もちろん、最初からしっかり守るのは難しいと思います。
うちも当初はどうしてよいか分からず、起床時間は適当で、ゲーム時間も制限していませんでした。
でも長引いてくると、学校に行っている方(妹)からの不満がつのってきます。
社会(学校)で生きていくためには、やらなきゃいけない事を優先しなきゃいけない場面が多いです。
SCさんからも「なるべく学校の時間割どおりに過ごしましょうね。」と言われました。
- 自分のできる範囲で早く起きる→少しずつ時間を戻していく
- 学校がある時間まではゲームはやらない→勉強・PC・ピアノ・読書
社会に出るためには、ルールを意識して生活するのは必須です。
話し合いの元みんなで守っていこうと決めました。
朝は親が起こさない
朝、親が無理やり起こすのはよくないと感じました。
最初のうちは、何度も起こしに行っていましたが、起きれないものは起きれない…。
本人もゆっくり休めないと分かり、自分から起きるまで待つことにしました。
やはり体調が悪い、眠気があるままでは、どちらにせよ学校にも行けません。
本人の体調がよくなってきたあたりから、自分で起きる時間の目標を決めてもらいました。
そして早く起きるために、どうしたらよいかも一緒に考えました。
- 寝る1時間前にメディアに触れない
- 鉄分をのむ
- 寝る時刻を決める(9時半)
- 目覚まし時計を購入する
親が起こすと反発もありますし、子どもの自立をさまたげる、と本にも書いてありました。
朝自分で起きられる、起きやすい環境を作ってあげるのがいいと思います。
学校に行くようになってからも、無理やりは起こしていません。
どうしても眠いようなので、生活習慣は守りつつ、自分から起きるのを待っている状況です。
学校への不安をとりのぞく
学校に行きたくても不安がある場合は、学校に行きたいと思えません。
妹の場合は、不安な点を家でしっかり潰していくことにしました。
- 習字の練習
- 算数の練習
また、人と比べて落ち込んでしまう傾向もあったので、結果ではなくがんばっている様子を褒めました!
「上手い下手よりも、挑戦したことがすごいよ!」
「1枚目よりも、はね払いがよくなっているよ。」
周りと比較せず、自分に自信が持てれば、不安になることも減るのではないかと思います。
家で練習する→ほめる→自信がつく→前向きになる
考え方次第でハッピーにも不安にもなるので、がんばっているところをしっかり褒めていきたいです。
興味がある事にチャレンジ
お休みしている期間は、学校でできないことを思い切りチャレンジできました。
妹は落書き帳に絵を自由に書いたり、私と一緒に絵本を描いたりもしました。
落書き帳には1時間程集中して取り組んだり、普段はやらないような力を発揮していました!
学校に行っていたら余裕がなかったので、これはいい点だと思います。
お手伝いをしてもらう
体調がよくなってきたら、日中のルーティンにお手伝いも加えました。
お昼ご飯の準備や後片付け、洗濯物をしまう、など自分のことは自分でやってもらうようにしました。
お手伝いをしてないと、家事の大変さに気付いてもらえませんし、感謝の気持ちも湧いてこないですよね。
お昼ご飯が一人で作れるように、電子レンジのみで作れるランチの練習もしました!
【小学生の不登校】気持ちが回復してきたらスモールステップで学校へ
心や体が落ち着いてくると、少しずつ学校へ行けるようになりました。
我が家の場合は、まず別室登校1時間から始まりました。
子どもも「教室じゃなかったら行ける!」ということでした。
兄妹ともにこんな歩みで心と体を回復させています。
- 学校お休み期間:半年位(放課後登校も)
- 別室登校~五月雨登校:1年位
- 教室へ五月雨登校:継続中
学校に通えるようになってからも、親ができることは変わりません。
【まとめ】とにかく傾聴して信頼してもらえる親になる!
私が実際に心がけた対応方法9つはこちらです。
- 子どもの話を傾聴する
- プロセスを褒める
- 家を安心できる場所にする
- 意思を尊重する
- 生活習慣を整える
- 朝は親が起こさない
- 学校への不安を取り除く
- 興味がある事にチャレンジ
- お手伝いしてもらう
まずは子どもの話を傾聴する、子どもが本音を伝えられる関係になることです。
学校に行ってほしいオーラや発言があると、子どもがそのプレッシャーを受け取り、心は休まりません。
そして振りかえって、少しでも進んでいたらプロセスを褒める!
体調と心が回復してきたら、外部機関と連携して、少しずつ学校や社会とのつながりを増やしていきます。
各家庭や子どもによって状況が違いますが、参考になりましたら幸いです。
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